読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

文章表現の授業です

専門学校や大学で担当している「国語表現法」「日本語表現」などといった授業の覚え書き

第4回 トピックセンテンスを生かして書く 

ある程度長さのある文章を書くときには段落に分けます。その際、ただ何となく分けるのではなく、よりわかりやすい文章になるように分けましょう。そのためには1つの内容に1つの段落を作るとよいということを第3回で学びました。

 

第3回の課題「割り箸の使い方」の説明文の場合、段落分けを意識しないで思いつくまま書くと、たとえば次のような文章ができあがります。

 コンビニエンスストアなどで弁当を買うとたいてい無料で割り箸をもらえます。紙の袋やポリ袋に入っていることもあります。家庭用はスーパーや百円ショップなどで売っています。数え方は1膳です。箸は2本を1組として使います。

 食べ物に箸を突き刺すのはマナー違反とされていますので、それだけ気を付けてください。2本を一緒に、細い方を下にして、鉛筆を持つように箸の真ん中よりやや上を持ちます。中指を2本の間あたりに置き、1本は薬指と薬指に添えた小指で固定します。固定していない1本を動かし、食べ物を挟みます。

 箸の中でも割り箸は割って使うので割り箸という名前なのです。縦に溝が入っているので、まずこの溝に沿って2本に割ってください。割り箸は木や竹でできているので簡単に割れます。長さは20センチ前後です。やや細くなっている側は2本に裂けているのでこちらから割ります。 

 食堂にも割り箸を置いていることがあります。割り箸に限らず箸をきれいに持つのはなかなか難しいものですが、是非使いこなせるようになりましょう。食堂の割り箸ももちろん無料です。使い捨てで使用後は燃えるごみに出せるので、便利なので、屋外のバーベキューなどでもよく使われます。 

この文章を1つの段落に1つの内容になるように並べ替えて書き直します。内容とその順番は次のようにしてみました。

  1. 形や大きさの説明(写真などがあれば1は省く。)
  2. 割り方(使える状態にするまで)
  3. 持ち方(いわゆる箸の持ち方、完璧でなくてもよい。)
  4. どこで手に入るか
  5. その他、知っておいた方がいいこと

 割り箸は木や竹でできていて、長さは20センチ前後です。縦に溝が入っていて、やや細くなっている側は2本に裂けています。紙の袋やポリ袋に入っていることもあります。

 縦に溝が入っているので、まずこの溝に沿って2本に割ってください。割って使うので割り箸という名前なのです。箸は2本を1組として使います。数え方は1膳です。

 割り箸は2本を一緒に、細い方を下にして、鉛筆を持つように箸の真ん中よりやや上を持ちます。中指を2本の間あたりに置き、1本は薬指と薬指に添えた小指で固定します。固定していない1本を動かし、食べ物を挟みます。

 コンビニエンスストアなどで弁当を買うとたいてい無料で割り箸をもらえます。食堂に置いていることもあります。もちろん無料です。使い捨てで使用後は燃えるごみに出せるので、屋外のバーベキューなどでもよく使われます。家庭用はスーパーや百円ショップなどで売っています。

 食べ物に箸を突き刺すのはマナー違反とされていますので、それだけ気を付けてください。割り箸に限らず箸をきれいに持つのはなかなか難しいものですが、便利な割り箸を、是非使いこなせるようになりましょう。

これだけでもずいぶんわかりやすくなりますが、今回はさらにトピックセンテンスという考えを取り入れてみましょう。

 

トピックセンテンスとは、各段落の第1の文で、その段落の内容を示すものです。各段落(パラグラフ)にトピックセンテンスを立てるというのは、もともと英語から来た考え方で、トピックセンテンスも冒頭文や主題文と訳されることもあります。

トピックセンテンスを設けた段落の書き方はとても簡単です。

  1. 段落の頭では改行して、1字下げて書きはじめる。
  2. まず第1の文(これがトピックセンテンスになる)で、その段落で述べる内容は何であるかを読み手に知らせる
  3. トピックセンテンスで述べた内容を詳しくして、段落を作る。
  4. トピックセンテンスで述べていないことはその段落には書かない。(1つの段落に1つの内容という原則から外れるため。書くときは別の段落を作る。)
  5. 段落の終わりで、トピックセンテンスの内容を繰り返すと、段落がよくまとまり、読み手の理解を高めることができる。特に、長い文章の最終段落で繰り返すと効果的。

トピックセンテンスを意識して先の文を書き直すと次のようになります。

 これは、割り箸というものです。木や竹でできていて、長さは20センチ前後です。縦に溝が入っていて、やや細くなっている側は2本に裂けています。紙の袋やポリ袋に入っていることもあります。

 割り箸はその名前の通り割って使う箸です。縦に溝が入っているので、まずこの溝に沿って2本に割ってください。箸は2本を1組として使います。数え方は1膳です。

 では、箸の持ち方を簡単に説明しましょう。2本を一緒に、細い方を下にして、鉛筆を持つように箸の真ん中よりやや上を持ちます。中指を2本の間あたりに置き、1本は薬指と薬指に添えた小指で固定します。固定していない1本を動かし、食べ物を挟みます。

 割り箸はたいてい無料です。コンビニエンスストアなどで弁当を買うともらえます。食堂に置いていることもあります。使い捨てで使用後は燃えるごみに出せるので、屋外のバーベキューなどでもよく使われます。家庭用はスーパーや百円ショップなどで売っています。

 割り箸に限らず箸をきれいに持つのはなかなか難しいものです。食べ物に箸を突き刺すのはマナー違反とされていますので、それだけ気を付けてください。便利な割り箸を、是非使いこなせるようになりましょう。

太字にしたトピックセンテンスを繋げただけで、この文章全体の内容がわかるようになっていますね。

 

長い文を読むのは誰だって疲れるものです。居眠りしながら電車に乗っているときのことを思い浮かべて下さい。よほど熟睡しているのでもなければ、駅に着く度に眠りが浅くなったり目が覚めたりするのではないでしょうか。長い文章も同じで、あまり集中できずにぼんやり読んでいても、段落の変わり目ではやや集中力が高まります。そこにトピックセンテンスを置くのです。ざっと流し読みされたときも、トピックセンテンスを生かして書いた文章だとその内容をある程度理解してもらえます。

 

1つの段落に1つの内容で、トピックセンテンスを生かして書かれた文章の典型的なものは新聞記事です。試しに新聞記事を1つ、段落の初めの文だけを繋げて読んでみて下さい。どういう内容かわかるはずです。新聞は、朝の慌ただしい時間に読むことが多いものです。読者はまだ寝ぼけて頭がはっきりしていないかもしれません。そのような条件でも読みやすい書き方が、段落とトピックセンテンスの考えを生かした書き方なのです。

段落の第1の文がトピックセンテンスになっていない文章は、最後までじっくり読まないと何を書いているのかよくわかりません。入学試験の小論文や就職活動のエントリーシートなど、あなたの文章が何十枚、何百枚の中の一枚になることがあります。そういうとき、トピックセンテンスがはっきりしない文章は損をします。あなたの文章を誰もがいつでも最後までじっくり時間をかけて読んでくれるとは限らないのです。

 

トピックセンテンスを生かして書くといっても、具体的にどのように書けばいいのかわからない人は次のパターンを使うといいでしょう。

 

 予告 その段落で、どんなことを述べるかの意図をはっきりさせる

  最近よく飼われるようになったミニウサギについて紹介しよう。正確にはミニウサギという品種はなく、一般的にペットショップでは体重が2、3㎏までの室内で飼える小型のウサギを総称してミニウサギと呼んでいる。ピーターラビットのモデルとなったネザーランドドワーフや、耳の垂れたロップイヤーなどは人気があり、血統書付きの高価なウサギもいる。もちろん雑種で大きくならないウサギもいるが、子ウサギの時は最終的にどのくらい大きくなるか予想がつきにくいので注意が必要だ。

「~について説明しよう。」「~とはどのようなものであろうか。」というパターンです。~に話題になっている物を入れるとトピックセンテンスのできあがり。

 

 問題提起 これから述べようとする内容に対して問題を提起する

 ミニウサギがペットとして急速に広まったのはなぜだろうか。マンションに住む人の場合、犬を飼いたいと思っても飼えないところが多い上に、鳴き声が近所迷惑になる。それなら猫はというと、運動量の多い猫を室内で閉じこめて飼うのが可哀想だと感じる人もいる。これらのペットとは違ってウサギは基本的に鳴かないし、猫のように激しい運動を必要としない。家具を囓っていたずらする以外はとても飼いやすく、現代人にぴったりのペットだといえる。

「~にはどういう原因があるのだろうか。」「~が問題となっている。」というパターンです。これも~部分にテーマになる語を入れるだけのお手軽なパターンです。

 

 この2つ以外にも、一つ一つその段落に合わせて書くものとしては次の2つのパターンがあります。

 要約 これから述べようとする内容を要約して述べる

 ウサギには大きくわけてアナウサギノウサギの2種類がある。現在ペットとして見かけるウサギがアナウサギという種類である。アナウサギはローマ時代に家畜化され、中世ヨーロッパでは既にペットとして飼われていた。一方ノウサギは、アナウサギと同様に家畜化はされたのだが人間には懐かず、ペットとして飼うことは非常に難しい。

 

結論 文章の結論を先に述べる

 ウサギに水をやると死ぬというのは間違いである。どんな動物でも水分をとらないと生きていけないのだから当然である。ウサギを飼う場合は餌として固形のペレットと野菜などを与えるが、もし乾燥したペレットだけで野菜の水分も摂取できないとなると死んでしまうだろう。ウサギはよく下痢をする動物だが、そのまま不潔にしておくと病気になって死ぬこともある。昔の人は弱ったウサギを見て、野菜に付いた水分がだめだと勘違いしたのではないだろうか。

トピックセンテンスを生かして書くといっても、「~について説明しよう。」「次に~について説明しよう。」「最後に~について説明しよう。」という具合にすべての段落が同じパターンだと退屈な文章になりますので、上記の4パターンで変化を付けて書くのがよいと思います。